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災害関連緊急砂防工事(深港川(2)4工区)完成!

2017.02.02

下記の工事が、二川地区・深港地区・浮津地区住民の皆様、関係者各位の多大なる御支援・御協力をいただき、無事完成致しました事を御報告申し上げます。
本工事は、深層崩壊への対策としての集水井工事です。掘削深度は52.5mと、鹿児島県内でこれまで実施された中では最大級であり、九州各県からの協力会社施工班と、直営施工班の努力と創意工夫を結集し、安全な施工とすることができました。
今後も、安全・安心な郷土創りに貢献できる、技術の向上に努めて参ります。

≪工事概要≫

工事名 災害関連緊急砂防工事(深港川(2)4工区)
発注者 鹿児島県 大隅地域振興局建設部
工事場所 深港川2 垂水市二川深港地内
監理技術者
現場代理人
若松和幸
工期 平成28年4月6日~平成29年1月13日 (283日間)
請負金額 約1億7300万円(税込)
工事内容 集水井工 H=52.50m(φ3,500)
集水ボーリング工 1号集水井 削孔φ90m/m  1535.0m/23本(下段)
排水ボーリング工 1号集水井 削孔φ135m/m   75.0m×2本=150.0m
1号中継井 削孔φ135m/m  107.0m×1本=107.0m

≪深港川2の土砂災害≫

垂水市二川深港において、梅雨前線の停滞により断続的に雨が降り続き、6月の月間平均降雨量が最大を更新(2.4倍)するなど記録的な長雨により土石流が発生しました。平成27年6月24~7月28日にかけて河口まで達する大規模な土石流が計6回発生し,床下浸水1戸や国道220号が通行規制になるなどの被害が発生しました。

≪4工区の工事紹介≫

本工事は、集中豪雨を起因とする深層崩壊した斜面源頭部に集水井を深さ52.0m築造し、集水ボーリング(下段:延べ=1535m)にて除去した地下水を、排水ボーリング(延べ=257m)を行い排出し、地山の抑制効果を計るものであり、弊社の技術が最も活用される工種の一つです。

集水井の掘削工事は、GL-43.0m付近でパイピングによる地盤崩壊が起き、薬液注入の補助工法で地盤改良を必要としました。工期短縮の為、軟岩~硬岩部や転石は含水爆薬を使用し掘削しました。また、通退勤する林道二川線が台風16号で被災し、工事の中断で大変苦労しましたが、早急に災害復旧に対応し作業再開しました。集排水ボーリングは順調に進み工程どおり施工できました。集水ボーリングの施工が進むにつれて、各観測孔の地下水位が降下する様子から水抜き効果があったと確信致しました。

記事執筆:工事部 若松和幸

崩壊斜面側から見た国道220号線
深層崩壊斜面ドローン空撮
全景(左から2工区・3工区・4工区集水井)
完成
※分割発注のため、フェンスは別途工事
下段:集水ボーリング工
No.1~No.10
下段:集水ボーリング工
No.10~No.23

株式会社アーステクノは、地質調査、さく井、土質試験や地すべり対策を中心に、安全で住み良い環境建設に貢献する
地域密着のジオ・コンサルタント企業です。

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