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「公園整備(交付金)工事(北薩広域公園R4-3工区)」竣工

2024.09.30

下記の工事が、発注者様をはじめ、関係者各位の多大なるご支援・ご協力をいただき、無事完成致しました事をご報告申し上げます。今後も、安全・安心な郷土創りに貢献できるよう、技術の向上に努めて参ります。

≪工事概要≫

工事名 公園整備(交付金)工事(北薩広域公園R4-3工区)
発注者 鹿児島県 北薩地域振興局
主任技術者 新塘 一弘
現場代理人 川俣 大輔
工期 令和5年8月30日~令和6年3月25日(224日)
請負金額 約1,300万円
工事内容 作業土工 760m2
残土処理工 760m2
耐風索工 2基
岩盤ボーリング 16m

本工事は現在整備計画が進められている「北薩広域公園・歴史エリア」への渡河吊り橋の架橋に伴う耐風索用アンカーの設置を目的とした工事です。

「北薩広域公園」は薩摩郡さつま町虎居にある鹿児島県立の都市公園です。キャンプ場や大型遊具、芝生広場やサッカーラグビー場など多種多様の施設が設けられ季節の草花も楽しめる、多くの方々に利用されている公園です。
「歴史エリア」は宮之城中学校がある川内川分流の公園側からみて対岸に整備の計画が進められており、室町時代から江戸時代初期にかけて『虎居城』というお城が建っていたことでも知られています。

本工事において弊社が実施した内容は、吊り橋の下部両岸からワイヤーを緊張することで強風などによる横揺れから橋梁を守る【耐風索】を設置するためのアンカー工事です。

耐風索のイメージ(指宿スカイライン川辺展望台の吊り橋)

工事の着工にあたり、まずアンカーブロックの設置予定箇所が傾斜角50度を超える急傾斜であったため、資材や機材が搬入できるように工事用の仮設道を設けました。

アンカーブロック設置予定箇所(着工前)
重機による仮設道の敷設

次に、耐風索アンカーの挿入予定箇所において設計深度での定着で十分な強度が得られるか確認するための試験ボーリングを技術提案し、実施しました。

ボーリングで得られた試料を弊社試験室において圧縮強度試験にかけた結果、アンカーの定着予定深度に軟弱な地盤が見つかり、挿入するアンカーの長さを変更することになりました。

施工中に試料採取→試験→設計変更の提案を行い、作業を中断することなくスムーズに履行できたことは、弊社の持つ技術の特性であり、強みであると思います。

試験ボーリング
圧縮強度試験

次に、耐風索アンカーの基礎となるアンカーブロックの打設を行いました。
型枠の組立・配筋を行うにあたり、ブロックの形状変更を提案し、施工性の向上を図り、かつ強度的にも十分なものを設置することができました。

配筋
コンクリート打設
アンカーブロックの完成

アンカーブロックが完成し、耐風索アンカーの削孔と定着を実施しました。
ロータリーパーカッションという掘削機械を使用し予定深度まで削孔、アンカー材を挿入し、グラウト材(モルタル)を注入し、定着を行いました。定着完了後、アンカーフレームを固定して作業の完了です。

ロータリーパーカッション
アンカー削孔
耐風索アンカー本体(全長7.6m)
アンカー体の挿入
グラウト材の注入
アンカーフレームの取付け
アンカー定着完了

アンカーの定着が出来れば、最後にアンカーの適正試験と配置誤差の確認を行い工事完了となります。
適性試験においては最大荷重500.0KNの負荷をかけ、アンカーの強度確認を行いました。
配置誤差はTS(トータルステーション)を用いて確認を行い、社内規格値(設計許容範囲の50%)内に収めることができました。

適性試験
TSによる配置誤差の確認

また、施工期間中に地域連携の一環として、鹿児島工業高校1年生の皆さんをお招きし、現場説明会を実施致しました。未来のインフラを担う若者たちとの交流が出来たことは、弊社にとっても私個人にとっても良い経験となりました。

最後となりましたが工事の施工にあたり、北薩広域公園管理事務所をはじめ、周辺住民の皆様や工事関係各位の多大なるご協力・ご指導を賜り、無事工事を終えることができましたことを、この場をお借りして厚く御礼申し上げます。

記事執筆:工務事業本部 川俣大輔

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