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2018年度(公社)鹿児島県地質調査業協会青年部会 フォトコンテストに寄稿
西郷隆盛と愛加那の子である、西郷菊次郎(1861-1928年)は、京都市長などを務めたのちに帰鹿し、現地案内板によると、明治45年(1911年)、八代目の鉱業館館長に就任しました。永野(山ヶ野)金山は、当初島津藩によって開発されましたが、明治時代に入り、写真の胡麻目坑道などの近代化がなされ、菊次郎も重要な役割を果たしたそうです。
島津藩により開発された金山は、永野金山同様の、浅熱水鉱脈型金鉱床として、串木野・大口、明治時代以降には、布計金山も稼働しました。そして1985年稼働開始の菱刈金鉱床は、日本最大です。そのほか、南薩型金鉱床(春日・赤石・岩戸)もよく知られます。西郷さんと言えば温泉が連想されますが、金もまた、近代の鹿児島に与えられた、大地の恵みでありました。筆者が学生時の拙論※1でも取り組みましたが、火山活動と共に、地溝が形成された鹿児島の裂罅形成場が、鉱脈型金鉱床形成に、適した場を与えたようです。
※1 Uto et al.(2001): Horizontal Strain Rate in Relation to Vein Formation of the Hishikari Gold Deposits, Southern Kyushu, Japan. Resorce Geol., 51, 7-18.
2019.04.12 UP
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